白ゆき姫殺人事件


 3月7日 とある山林にて 若い女性の遺体が発見された。


遺体は全身に十か所以上を刃物で刺されており、灯油をかけて焼かれていた。


被害者は 三木典子


「白ゆき」せっけんで有名な化粧品会社 「日の出化粧品」に勤めるOLだ。


美人で有能だった彼女がなぜ殺されたのか?


フリー記者 赤星雄治 は事件に興味を持ち、調査を始めるが・・・・





おススメするポイント



●斬新であり新しい

 読んでびっくり。小説の新しいスタイルにあなたは


ついていけるか?



●意外に複雑ではない

 謎解きやら小難しいことはなし。だから読みやすい。


犯人はだれか?勘の良い人なら分かるのかもしれません。



●読みやすい

 物語は基本的にインタビュー形式。


よって話し言葉で書かれていますので、スラスラ読めます。





まとめ

 人気作家 湊かなえさん。非常に面白い作品を世に送り出し、


ファンも多い。特にその作風から、女性が楽しめる作品が多いように


思います。私もいつも楽しく作品を読ませていただいています。


 

 そんな湊かなえ作品ですが、いくつかはドラマ化、映画化されました。


本作 「しらゆき姫殺人事件」 は数年前に映画化された作品。


映画化 = すごくおもしろい作品 というイメージがあるため、


(映画化された本作は、おもしろいのだろうか?)


そんな疑問と期待を込めて読み始めました。



 感想としては、


「いろいろな意味で印象深い作品になった」 ということです。



 1. あっと驚くスタイルを用いていること

 
 2. 人というレンズをうまく使っている

 
 3. オチは奇をてらっていない




1. あっと驚くスタイルを用いていること

 読んでからのお楽しみという部分が多い。


インタビューや新聞記事をうまく使っている。


こんなスタイルの小説は私は読んだことないし、


新鮮であり、おもしろい試みだと思います。


 
2. 人というレンズをうまく使っている

 一つの事件を、様々な事件関係者の目、口を通じて


いろいろな角度から見せるため、一つの事象を多角的に見ることになる。


そのため、事件自体は単純であるが、幅を持たせたり厚みが出ることに


成功している。



 
3. オチは奇をてらっていない

 斬新なスタイルを用いているため、オチはあっさりめ。


この辺も、個人的には高評価。斬新なスタイルを用いているため、


事件までもあまり複雑にしてしまうと、読者のほうがついていけない。


だから、これくらいがちょうどいいのかもしれません。





★   ★   ★   ★   ★   ★


 物語としては、無難ですが、とにかくスタイルが斬新。


(こんな小説の書き方もあるのかぁ)


とそのアイディアに驚かされます。







● おすすめ度 ★★★★☆

● 熱中度 ★★★★☆

● ためになる ★★★☆☆





白ゆき姫殺人事件



美人OLってこんな感じでしょうか?




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